2002年札幌ギグ

 
 

 

札幌ギグ参戦

2002年5月23日(木)

今回のスケジュールは木曜日8時ごろに出発して東京を夜中に抜け金曜日に東北自動車道を北上して土曜日札幌入りし、そして日曜日にギグに出て気温差を考え月火でゆっくり名古屋に戻ってくる予定だった。

今回の遠征は過去最高に仕事に影響され仕事に影響したものだった。

出発前の週に本番稼動になったオンラインのプログラムが暴れ調査&対応で出発当日も出発してからも問題は収まっておらずいっしょに働いている人たちは夜間も対応していた。それでも行かせてくれた人たちに感謝であった。メールで対応の話をしながらの北上となった・・・が、不思議なことに北海道に近くなればなるほどメールの内容がちんぷんかんぷんになってきて、へ〜、ほ〜しか反応できなくなっていた。気持ちは野生化が始まっていた。

荷物を積めばまさにちんどん屋
しかし、今回は最軽量の装備での遠征だった。

 

 

2002年5月24日(金)

名古屋を出発したのが11時で仮眠を取りながら絶対に避けたかった東京の朝の渋滞に見事にはまり青森についたのが20時だった。

風呂に入り、フェリーに乗って函館入りしたのが午前2時・・・フェリーの中では競走馬と同じフロアに置いてもらい見え隠れする馬の耳を堪能した。どこから来たのかどこまで行くのか馬も大変である。


バックミラーに見える2頭は常にシンメトリー。
まさにシャイニング状態でジャックニコルソンのように発狂しそうだ!

 

本州移動の暑さ対策にゲージを作成したが・・・森町での野宿は相当暑いものだった。窓を開けても3頭の犬から出る熱気は収まらず、「noji熱いんだよ〜〜〜」と何度も起こされ・・・無用心だが後ろのドアを開けることで対応した。朝の冷え込みにあんなにバテていた犬たちが絶好調になっており大騒ぎだった。

道の駅森町泊

 

2002年5月25日(土)

自転車で練習をして発散させたがまだまだ足りないようであった。さくらの咲く森町で再度の春を楽しんでいた。

森町を出発して長万部の温泉を目指した。私が北海道へ来るとき森町で寝て長万部で温泉に入るということは定番になっていた。毎回経験するのだが長万部に向かう海岸線を走っていると過去の旅のわくわくした気持ちが一度に襲い掛かってくる。回を重ねる毎にその気持ちが増えていき今回は「うわぁ!帰りたくないなぁ!」と声に出してしまった。まだ始まったばかりなのに・・・。

今回は私の橇のメンテナンスを頼むのも兼ねていたので橇を持っての北海道入りとなっていた。

小樽を通って札幌に入ったのだが途中観光客の集団の中を通った。
「見て見て!犬が乗ってる!わあ、北海道に来たって感じよね〜」
その興奮気味の山盛りの観光客を見ると本当に北海道に来たって感じがした。

橇を作った人にメンテナンスをお願いした。私はその人がどんな人か、どういう技術の持ち主かまったく知識を持っていなかった。名古屋から電話をしてメンテナンスしてもらえるかどうかを確認したとき木澤さんの物腰の柔らかな感じでついつい長電話してしまうほどだった。自分が作った橇が再度人の手に渡りレースに出ることが本当にうれしそうだった。

しかし、私の橇は・・・橇をやっている人なら木澤さんの橇を知らない人はいないというくらい・・・有名な人の作品であった。木澤さんの橇は今の私には無用の長物、猫に小判・・・私にkizawa's Sledであった。

木澤さんのところへ橇を持っていった。

メンテナンス個所は編んである部分の補強と・・・ソールがずれているので乗っていると左に出てしまう。これを直してもらいたかった。「橇がゆがんでまっすぐ走らないんです」これは木澤さんにとってって失敬なお話だったろう。

木澤さんはソールを見て「・・・ゆがんでないなぁ。」・・・・

文章で細部の説明は難しいので割愛するが・・・この橇は相当柔らかい橇なので少しのことでゆがむ・・・原因はブレーキの金具の装着がゆがんでいてそれが橇全体に影響していた。その部分のメンテと塗装、編みなおしをお願いして橇を預けてきた。

回収は8月の稚内の橇大会の予定である。

余談だが木澤ご夫妻はアリスファーム関係の方だった。

私の北海道への気持ちのベースになるものエッセンスになるものいろいろあるがその中の1つがアリスファームだった。何冊も本を読んで恋こがれるものがあった。実際解放している場所にも行ったことがあるが観光名所になっていてそれはNG。しかしアリスファームが行っていた半自給自足の生活はどれくらい私に影響したか考えると・・・・庭の食べられる植物たちを見たら分かるほど。ご夫婦の印象は私が持っていたアリスファームの印象と同じだった。

そしてそのままビス母と待ち合わせていた場所い45分遅れで到着(ごめんなさい)ビス父とも石川から1ヶ月の再会であった。どこで会ってもメンツがいっしょなので笑える。

「マラミューター決起ジンギスカンオフ会」をした。

最近定番の意味のないガッツポーズとともに宴が始まった。

ここでのテーマも私とむらはしさんの犬をダメにする飼い主の問題について。深酔いするテーマだった。

kazuさんち泊

 

2002年5月26日(日)札幌ギグ大会

本州の大会にないほんわかした雰囲気が好きでついつい遠征してしまうのが北海道の大会だった。

コースはL時、スタートから右にL字に出てヘアピンで同じところへゴールする。

きついヘアピンに、トホホ状態だった。

今回の目標は
●サラはリハビリを兼ねた完走目標
●優はあの音楽の中で萎縮せず走れるようにこれも完走目標
●出走数が少ないと踏んで出走が忙しく私がいっぱいいっぱいになるのではなの1ドッグは今回なし。
●優はなの2ドッグ、サラとワラビの2ドッグは力を出し切ろう!
という感じだった。

参加者はこれまた北海道らしく現役橇選手ばかり。私たちとしては自転車になれていないマッシャーの失敗を期待するという感じだった。そして何頭もスムーズに出走していく・・・きついヘアピンをきれいにクリアすると拍手が起こった。

「すげ〜〜〜〜〜〜〜〜っ。」

まだ走っていないのに完敗だった。

ペットのイベントもありディスクもいっしょにやっていたので見物の犬&人は多かった。それに加え厳しいヘアピンで訓練されていない犬は壁となるヘアピンで走るのを止めてしまう。

「犬がいようと人がいようと何があっても脇見せずコースを走れる犬になるまでトレーニングしてください。」主催者の言葉だった。


サラ



デリカ


ワラビ


ラン


五月


エルフ


サム


う〜んと、初登場!風音嬢


グレイ

サラ・・・発情中につき走りに集中できない。においがかぎたいばっかりでうろうろテロテロ・・・・ヘアピンカーブも同じように駆け足程度の走りだった。後半はいつものように「GO!HOME!」の掛け声とともに元気に走り出した。北海道の涼しさが手伝ってサラは完全に戻りつつあった。

優・・・出走までの待ち時間、どでかい音がなるスピーカーの前で3・2・1・GO!の練習をした。いっしょに走って優が喜ぶような動きをして気持ちを遊びに持っていった。本番もスターターなしで3・2・1・GO!をかけた。ダッシュはしなかったもののポツポツ走り出した。サラといっしょ帰りは「GO!HOME!」の掛け声とともに元気に走り出した。優は1つクリアできた。

午後ははな優2ドッグ。。。はなはナンバー2の優と走らせると真剣に走る。このペアで出ることにしていた。調子よく2頭は走り出し・・・ヘアピンで走る気を無くしたが再度走りだせた。

ここで私はまた失敗をした。

「GO!HOME!」の声にドスが効いてしまった。優は興奮気味のはなが怖いのに加え私のこの声に「ごめんなさい!」と腹を見せた。その時にラインが絡んでしまい・・・私はラインを直しながら「ごめん、大丈夫だから・・・ごめん、ごめん。」失態に目が覚めた。

その後もキチンと2頭は走った。あ〜あ。

サラワラビの2ドッグ。

ワラビはまだオスになりきっていないのに対しイチカバチカで出た。サラはちょうど一番いい匂いを超えたあたりだった。サラはバックル式の首輪をつけていてスタートラインでサラをつけようと引っ張った。ちょうどバックルのところを握ってしまって首輪が外れてしまった。

そのままサラは解放されスタートと思い走り始めてしまった。


一人で下見に出かけるサラ
私笑ってるじゃん!いかんいかん。

きれいに走り去るサラ・・・音楽やら犬やらの声で私の声はサラには届かなかった。カーブまで走り去ったサラは後ろからのあおりがないのに振り返り、間違ったことに気が付きまたまっすぐ戻ってきた。手を広げた私のところに飛び込んできた。ほ。

こんなのも許してもらい再度スタートとなった。2頭をつけて3・2・1・GO!をかけたらきれいに走り出した。そしてヘアピンで案の定2頭は止まってしまった。そして2頭は顔を見合わせ・・・横に遊びたい相手がついているのに気が付いてしまった。じゃれながら走って・・・これまたラインが絡んでしまい、残念な結果となる。サラが発情していなければしばらくあそばせて走りに集中できたのに・・・なんともおしかった。

 


はな&優


サラ&ワラビ


グレイ&ラン


デリカ&エルフ

圧巻だったのがデリカ&エルフの2ドッグだった。石川でスタートで喧嘩してしまい1回やり直している2頭このスタートにむらはし、清水、kazu、ビス父&ビス母とそうそうたるメンバーで犬を囲んでいた。男たちの中に見え隠れするデリカ・・・と小さいエルフ。この2頭になんでこんなにサポートが?と思う光景だった。

カウントダウン直前に喧嘩を売るエルフ、逃げ腰だがやるならやるぜ!のデリカ・・・ネックをつけた瞬間スタートになった。1歩も引かずに競って走りきった2頭の記録もすばらしかった。ゴールで1拍おいてガウガウガウゥゥゥ〜〜〜。すっと2頭を離して事なきを得る。ゴールしているからよし!だった。


一群となったマラミューターたちのサポート


ラインが絡んだときもすばやい集合を見せた^^;


両手で×!
犬のテンションを見てさすがむらはしさんのすばやい棄権
次のレースには持ち越さない。

出走数も少ないのに加え、橇犬たちのスタート&走りはすばやくあっという間に終わってしまった。

札幌ギグ結果・・・ギグ協会ホームページをご覧ください。

帰り水を補給させてもらうのにkazuさんちへ寄った。

そんな絶好なとき今日のビデオを見ないわけにはいかなかった。

この反省会はいつも私の明日への1歩となるものだった。

ビデオの中のはなたちは走ってはいるが全然ダメであった。1ドッグも2ドッグも今回はドベではなかったが・・・それは上位の橇犬たちがマッシャーの自転車になれていないための失敗により落ちていったものであって私たちのあの走りは明らかに分かるどべの走りだった。

毎回思う・・・北海道までドベを取りにやってきた・・・。

いつかこの気持ちに耐えて練習をしていったら・・・いつか満足できることになるのを信じるしかない。

 


戦利品

kazuさんが持っているビデオの中に2月の森町のビデオがあった。それは優もサラもしっかり走っていた。わき目も降らずしっかり橇を引いていた。

「これダビングして〜〜〜〜(T_T)」このビデオはもうドッグスポーツやめてしまおうかと思わせる私の秋まで精神安定剤とする。そんなこんなしているうちになぜか再度kazuさんちに宿泊してしまった。

kazuさんち泊

 

2002年5月27日(月)

次の日。。。無駄にだらだらしてしまい出発が昼過ぎとなってしまった。このまま北海道に沈没でも構わないのか?!なんて思いながら・・・^^;いやいや出発することになる。

じっとはしていない記念写真。

(この直後、スピード違反で捕まった・・・・)

 

函館ではフェリーに乗り損ね4時間の待ちを食らう。。。帰るなってことか?!

東北自動車道のパーキング泊

 

2002年5月26日(火)

ずっとサラたちのトレーニングの方法を教えてもらっているTEAM MAGIC TAILの大澤さんのお家に寄らせてもらった。現在の犬たちの様子、私の焦り、いろいろ聞いていただいた。次の段階のトレーニングのヒントをいろいろ頂き「うぉ〜〜〜〜!!練習して〜〜〜〜」と試したい衝動に駆られたが今から先は暑い暑い夏であった。

今年の橇シーズンに少しでもいい結果が出せるようこれから数ヶ月悶々とさせていただこう。

 

今回の遠征も楽しかった・・・何回どんな形で北海道へ来ても楽しいばっかりである。