NometoJapan犬ぞり大会in湯沢 2004

 
 
 

NometoJapan犬ぞり大会in湯沢 2004



3月6日(土)

朝8時シーズン最終レースのNometoJapan犬ぞり大会in湯沢に向けて出発した。今回は同乗者1名、同乗犬1頭となっていた。華&華姉である。馴れ初めは華姉が「近くに住んでいます!」メールを送ってくれたこと・・・・犬橇大会を北海道まで見に行っていると聞き、アホさ加減に驚かされていた。

1頭、華というメスの犬を飼っていた。華は見た目ハスキーの雑種でサイズは豆柴クラス。しかし矢田川や木曽川で練習をした様子を見ているとハスキーが入っていると実感するまっすぐ人の前を走れる犬だった。

「大会を見に行くのも楽しいけど・・・・自分の犬で出るのは本当に楽しいですよ。」
華用のハーネスを用意し華姉と華は練習にいそしんだ。。。。

その結果を出す、湯沢大会にもなっていた。


なんかちっちゃいの混ざってないか?!
 

そしてもう1頭・・・・・去年の10月北海道の当麻の道の駅で偶然お互い野宿していて知り合ったアラスカンをペットとして飼っている貴&なむペア。橇犬を飼い鍛え上げていながら大会すら見たことないということに一度おいでのラブコールを送っていた。レースとは別のたくさんのイベントも抱えた大会になっていた。

中央道は14台玉突き事故のため通行止め&大渋滞となっておりナイターレースに間に合うか!?のやきもきを抱えなんとかレース前にたどり着くことができた。会場で華姉2号(・・・1号か?!2号か)と華姉妹母と合流した。

今回は去年の私のベースとなったサラ1頭引き、はな優2頭引きのエントリーだったのだが2ヒート苦手なはなに1日だけを考えていた。はなは2回同じコースを走ると2回目、先も覚えているし新しい発見のない道に『拒絶』を見せることがしばしばあった。サラ優は常に2日目の方が走りがいいのにはなは逆だった。しかし、申し込みを忘れどたばたで申し込んだので2レースとも2ヒートになっていた。むむむ。。。。どうしよう。到着直後のはなのレースは棄権するか??などと考えたが「次の日明るいし、違うところと思うだろう!」犬にそんなこと通用するわけないのに自ら納得して全部出る事にした。


サラ1ドッグ1ヒート目

「いいねぇ、サラちゃん。」スタートに立つサラを見て後ろから声をかけていた。「3・2・1・GO!」いつものごとくサラは走り出す。去年は400mという長丁場に途中散歩モードに入ってしまい、サラの横を走った。今年は集中が切れることなく走り続けていた。しかしコースは圧雪不十分で踏み込めばアナボコが開く状態だったためサラは幅広いコース内をコンディションのいいところを走ろうと右へ左へと揺れながら走っていた。ここであおってサラの足を怪我させるのも問題ありとサラの行くとおり一緒に振られながら走った。結果は去年より1分以上タイムを縮め7位になっていた。


はな優2ドッグ1ヒート目

はな・・・・車の中で一睡もしない犬となってから参加の帳尻を合わせるのが難しい犬となっている
。当然ここまで来る7時間以上、寝ていない。が、ひそかに闘志を感じていた。
スタートと同時に絶好調で走り出すはな優・・・・・

今回のポイントははなは先週のバラギの不完全燃焼もあるだろうし・・・私の犬たちへの栄養補給が上手になりピークを大会に持ち込むことができるようになっていること・・・・そして大きな違いは北海道で教えてもらったアラスカン用のラインの長で作ったラインを使っていること。同じ長さを2頭に付けることによりアラスカンたちより大きいはな優は体を寄せられ密着する。ネックはある意味犬同士のストレスのかかるもので顔を寄せすぎて万が一喧嘩になるのが怖くやや長めのものを使っていたが、今回はアラスカン用のサイズのネックにした。顔のサイズが違うマラミュートこれも超接近である。

もし否という結果になれば喧嘩になり大惨事で「出場には10年早いわ!」状態になる。しかしバラギでタロ優は同じリードを使い足並みが揃った。今は私に犬を信じる余裕もあった。

結果はな優2頭の走りがびったり揃った。

2頭はインコースを攻めながら走ったりカーブに突然出てくるナイターの見所のろうそくの火に驚きコートを焦がしながら走った。

私からは歓喜の声が出た。出続けた。

・・・・そんなのに酔いしれまたのんきに走っていたら35度のジェットコースターのくだりに差し掛かった。犬が見えなくなり橇がガタンと下を向いた。

「どうするの??これぇッ???????」叫んだ。


えびぞり現場
 

かかとブレーキでは太刀打ちできないと片足を雪面につけブレーキをかけた瞬間アナボコに取られ・・・・そのまま橇から落ちた・・・・が、橇は離さないのが鉄則。えびぞりのまま落ちて行った。服が破れるかという勢いで引きずられ「うぉ・・うぉ・・・・」えびぞりのままでは声も満足に出ない。立ち上がり犬を走らすまでロスタイム。再度走り出し・・・次は同じ坂の登り「オリャー!!」と犬をあおりながら駆け上る・・・上りきったところにネットの切れ目で華姉母が「がんばれ〜」にはな優はゴールと思ってしまい停止。走り出させるのに相当苦労しロスタイム2(他チームの犬もそこがゴールと思うことがあったようで次の日はネットが張られていた。)

結果ドベだったが・・・1位のチームの倍のタイムで入っていた。万歳!である。


華1ドッグ1ヒート目

さて、1日目初めて橇に参加する6歳華嬢はどうだったかというと・・・・
練習していない犬にスタートから走り出すのは本当に難しい。。。。華もそうだった。なんとかだましだましみんなが見えなくなる最初のカーブまで行ったら華は走り出し帰りは乗って帰ってきていた。「スタート走ってくれなきて〜」の華姉妹の言葉に。。。。いや、最初の橇参加でアレだけ走れれば十分である。むしろありえない。私は1レース全部犬の前を走ったこともある。全部押して走ったこともある。。乗って帰ってきているんだものすごいことだ。矢田川練習も捨てたもんじゃない。

口から心臓が出るほどの緊張のスタート



そんなこんなの中、貴&なむが顔を出してくれた。なむは相変わらず鍛えられた体でそこにたっていた。明日も見にくることを約束し、1日目は終了した。


ドカ雪降りました。

 

もういいんじゃないの?
 

会場風景

 

吹雪の中の6ドッグスタート



3月7日(日)
 


はな優2ドッグ2ヒート目

もう昨日の走りで私は十分だった。今日はながボイコットしたとしてもそれははなを尊重しようと思っていた。十分である。もし走り続けてくれたら私があの坂を克服しようと思っていた。

昨日戻ってから滑って降りたマッシャーたちに「あれどうやって降りるんですか?!」と聞いて歩き・・・・みなさん親切に教えてくれた。教えていただいた幾つかの方法は・・・スピードが出ている犬ならこうだろうな、私のブレーキング技術ではこれは無理だなとかいろいろ判断した。数々教えていただいた方法で採用したのは橇のバーにお腹をつけ前傾姿勢で両手で脇のバーを握る、ブレーキはなしという方法だった。

これは犬が橇と同じかそれ以上で走っていないといけないので相当怖かったが坂の前で犬に「GO!!」を入れた。はなたちと勢い良く落ちていった。

転ばなかったし、えびぞりにもならなかった。2日目は坂を上がってもはなたちはゴールと思わず走り続けた。本当に大満足な2日間だった。



サラ1ドッグ2ヒート目

直後の1ドッグに私の息がまだ上がっていた。私のスタートで失敗をしてサラはまったく走り出せなかった。後半持ち直しなんとか走ってゴール。彼女が本気で走ったら本当に速いのにまた失敗してしまった。「ヴ〜また失敗だ。」サラを連れてトボトボ戻るときに声をかけられた「全部見てたよ〜。勝ちにいったでしょう!だから失敗するんだよ!」

・・・・ばれている、その通りだ。7位という順位とタイム差を見てしまい無意識、意識・・・全部出た。結果は2ヒートトータル5位になった。


華1ドッグ2ヒート目

華のスタート離れをよくするために関係者のサポートを一切なくした。しかし3・2・1の合図で華は戻ろうとした。ほほ。ばれている。昨日と同じ華はカーブを曲がるまで後ろを振り返り、四苦八苦だった。そして帰り道はまたもやしっかり走っていた。

華ハンディキャップレース

200mを走るハンディキャップレース。スタートから華姉は一緒に走った。これも同じく帰り道まではマラソンとなる。

スタートした直後の様子
 

帰り道はしっかり走ります!!


昨日今日共通して言えるのはスタート前、ゴール後・・・華姉妹は耳も聞こえない口も訊けないと緊張と疲労に見舞われていた。うきき。いいぞ。

華パン食い競争

これは納得できないのだが・・・・華姉2号は「華は今日3個目だし、疲れているからイヤにならないよう遊んでくるわ。」と言っていたのに・・・・スタートの合図であの真剣走りはないだろう!私は「おかしいって!なんでマジで走ってるの、あの人!!!うはははは!!」華もジャーキーに気がつかないほど真剣にゴールを目指して走っていた。

勝負とはこんなものである。



そしてもう1つのイベント貴&なむ。
2日目スタート脇で観戦している貴&なむ・・・・「ハーネスをゲットして練習開始してくださいね・・・ととと」hanashopで取り扱うハーネスはマラミュート・ハスキー用なのでベルトの幅が広い・・・アラスカン用のハーネスがないかどうか関東犬橇倶楽部のドーリーさんに聞いてみた。「だれ?あのスタート脇におとなしく見ているアラスカンね!」

当たり前ですわ、トレーニングされているかのようなボディでペットのようにおとなしくレース観戦をするアラスカン・・・・犬橇な人たちの目に止まらない訳がない。

私はちっとも走らない犬を大会を楽しめるまでの犬にする方法には詳しいが(?)走れる犬をトレーニングする方法なんて知らない。貴&なむはアラスカンな人たちにお任せした。そして犬と一緒に何かする楽しみを知るためにパン食い競争に当日参加することになった。貴さんは転倒もしたが転びながらの満面の笑みに同じ匂いを感じる。。。。ってかそもそも犬連れ野宿旅で十分匂っていた。これから巻き込む相手が1人増えた瞬間だ^_^



楽しい湯沢大会終了で2004年の犬橇も終了した。

一時期橇をする目的、意義を見失いレースに参加することも参加しないこともストレスになっていたが初心に戻り・・・なぜ橇をしているのかなぜはなでありサラであり優なのか・・・。それがきちんと私の中で認識できていたので今シーズンは本当に楽しめた。それと、同時にはなたちが成長して少しながらもタイムが上がっていること。それだけに手放しで喜び、大きく万歳ができる。

日常の忙しさに十分な相手もしてやれずトレーニングもしてやれないままレースに出て走ってくれる犬たち・・・私の橇技術の未熟さにボイコットもせず走ってくれる犬たちに本当に感謝感謝である。


来年こぼが参加できるようになったら、私は来年2頭引き2回出る!いや、2頭引き1回と1ドッグ2回でもいい。いや、3ドッグ1回と1ドッグ1回でもいい!むしろ1ドッグ全員でもいいか?!

全員参加のためのエントリーに悩みに悩むこと今から楽しみにしている。