『沈没:業界用語で放浪しているはずなのに定住してしまうことを言う。』
沈没の危機がnojiはなに訪れていた。本当にヤバイ。どんどん友達ができて、これ以上ここにいると私は名古屋に帰らなくなってしまう・・・。
夕べも「はて、なんで私は名古屋に帰るんだったけ?」と考えてしまった。
ダメダメ!!ふ〜〜っ危ない。・・・・・雪が降り出して身動き取れなくなったから帰れない・・・って手が私にはまだ残っている。
・・・考えに考えたわけではなく超インスピレーションで藤戸さんの木彫りを分けてもらうことをお願いした。アートギャラリーで最初に見たときに「これ!」と思った熊の彫刻だった。
野宿している女・・・貧乏に違いないと思っている藤戸さんは
「これからの旅にもお金要るし、名古屋に帰ってから働き出したらお金送ってくればいいから熊を連れて行きなさい。」
と言ってくれた。
15年前私が学生だったころ夏に北海道に来たことがあった。
そのときも阿寒湖の人がお金のない貧乏な私に貸して上げるからできたら返してとお金を渡してくれようとした。そんなのわけわかんない。
野宿をしている理由は貧乏なだけではないのはなかなか理解はされない。ちゃんと銀行に寄って全額用意していったので私の物として名古屋に連れて帰ることになった。
熊の家の前でアメリカ人でバイクで野宿っている男の子出合った。
名前はジョナサン。
片言の日本語を使い旅行中だったのに私と英語で話しているうちに緊張も解け楽しさを増したようだった。大体思考回路がいっしょなので登山したりハイキングコースを歩いたりと犬連れに近い行動をしているのでしばらく旅をいっしょに続けることになった。
はなと2人の自炊の食事も気分が変わり楽しい旅になった。
バイクと車の放浪は走るスピードが違うのでなかなか面白くあっちにハイキングコースがあるとかこっちが登れそうだとか探しまわった。雄阿寒岳や大雪や・・・日高の山を登っていたが、なんせ私たちは秋装備でいつも途中で断念。
はなと下山することばっかりだが、彼はちゃんとした装備なのでもう少し行けるようだったが、やはり途中で降りてきていた。
・・・・・・北海道以外にいる人が信じられないだろうが、本当に厳しい寒さが始まっていた。