犬のしつけ、訓練と言ってもいろいろなものがあります。おすわり、お手から麻薬捜査犬まで…その犬と飼い主がどうやって暮らしていくかがしつけ訓練の内容となります。
一つの例ですが、はなは家にきた2日目から14時間の1人でのお留守番を強いられてきました。わたしが帰ってくるまで部屋の中には1人きりです。夜遅く帰ってきたら彼女はいつも熱烈大歓迎をしてくれました。しかしそのうち彼女は帰ってきてから30分も経つと今度は攻撃的に体当たり、洋服のすみを引っ張るなど問題行動に出るようになってきました。わたしの手は彼女の細い歯で傷だらけになりました。
はなとの暮らしは毎日睡眠時間3時間でした・・・
これは部屋は彼女の領域となっていて、たまに来る進入者に対する攻撃の気持ちと帰ってきてくれた喜びの気持ちが入り交じって体当たりしたり絨毯を掘ったり、感情の複雑さを表していたと思います。彼女は自分の気持ちの持って行き場を知りませんでした。
あらゆる本を読みあさり、いろいろ試してみました。中には嘘のようにぴったりあったしつけもありましたし、全く効かないものもありました。とりあえずおさまったきっかけは“座れ、待て”を教えたことで、彼女はわたしの言葉に意味があることを知り、待てで自分の気持ちをコントロールすることを覚えました。
ボールにも興味を持ったのでそれを使っていろいろなことを教えました。うまくできれば遊べる。呼ばれたら行けば遊べる。興味がわいたことをうまく使って誉めてやりました。
好きなことを使って誉めたり、叱ったり・・・
今では、特別なしつけは入れていませんがはなはリードなしで散歩もできますし、2人で野宿のたびもなにも問題無しです。
しつけは叱るのではなく犬に経験させることと思っています。子犬の頃からいいろいろな経験をさせてやってください。山、人込み、渋滞、子どもがいる公園、夜中、海、どこでも…
はなの友達のななは例にもれずビーグルなのでよくなきます。ご近所迷惑なのでなかせたくないのでですが人が通れは行ってしまうまでなき続けます。両親は音に反応して電気が走る首輪を使いました。賛否両論の首輪ですが、ななは一度の痛い目でそれ以来使わずにすんでいます。なく前に首輪で黙る…経験です。使い続けなければいけないのなら別の方法を探らないといけないでしょう。その犬にあっていないからです。
しつけは共同生活をしていく上でのルールとなるので訓練とは違います。いくらわたしが動物病院で働いていたから、犬をたくさん飼ってきたから自信があっても、問題行動が出たり、体が大きいので事故が起きたりしてからでは遅いので、早めに犬は犬屋に任せた方が犬にとっていいです。
この先問題行動が出た時すぐ聞ける訓練所を探そうと思い近くで訓練所に電話たときのこと、
「犬の訓練でおたずねしたいんですけど、家庭犬の訓練されていますか?」
「はい、犬種は何ですか?」
「マラミュートです」
「1ヶ月5万円で4ヶ月の預かりでの訓練になります。」
「通いはないんですか」
「ありません!」
「ありがとうございました」
がちゃっ
『2度と電話するかいッ』
このやり取りで、すべてが分かります。今の日本で訓練を問題のない犬にいれる人は少ないです。何らかの問題を抱えた犬のための訓練をお願いしたいのに、話すら聞いてくれない。そして預かりでの訓練というのは飼い主にとってつらいものなのになぜそうなのかの説明もない。大切なはなをここに任せることはできません。の結論です。
チワワに訓練は必要・・必要じゃない?、マラミュートにいらない・・いる?
犬によりますので心配事のない犬との生活のための最低限のしつけを入れてください。その方が犬も幸せです。
しつけの本は代表的なケースを代表的な犬で書いてありますので何冊か読んで使えるところを使ってみて後はその犬にあったやりかたを探してみてください。