番外編 はなの繁殖(1)

 
 

繁殖への道(1)

はなの繁殖への道は長く果てしないので何部にか分けて話を書かないといけない。

まずは私の繁殖への考えから。

私は基本的にマラミュートであろうとビーグルであろうと雑種であろうと”私” であろうと”はな”であろうと生まれてきたからには子供を残す行為をする権利が あると思う。 私も子供は欲しい、母になりたいと思う。はなにも子供を産ませたい、母の愛情を 感じさせてやりたい。はなが私にくれた幸せをはなが産む子犬が誰かにあげれたら それは素敵なこと・・・。

これが繁殖へのスタートとなった。

いい加減なブリーダー、ペットショップに対して意見はあるが それが本当なのか、 ショーと同じである。やった事ないのにいい、悪いは言えない。動物と関わってい 限り避けれない大きな話が繁殖である。猫の繁殖、他人の犬のお産には付き合ったが自分が責任を持って腰を据えての繁殖は始めてである。交配前、後、子 犬を送り出すまでの作業は本当はどんな物なのだろうかともしかしたら私が今いい加減なブリーダーやペットショップがしていることを非難していることしか出来 ないかもしれない。

持論として。 今のペットショップやブリーダーの無理な販売や保健所での純血種の始末とか ・・なぜそんな事が起きているのか・・・一般のブリーダーと呼ばれない人達の無計画な繁殖があると思う。その行為がブリーダーやペットショップを職としている人達の計画を圧迫しているのだと思う。マナーや繁殖は非難されるべきな のは一般飼い主だと思う。 その荷担をするのかとも考えるが、協力してもらうブリーダーははなの繁殖には 繁殖頭数を減らして対応してもらえるので実現可能となった。

 

繁殖なんて環境が整えば出来る話・・・・・なのだかいろいろな事が付随する。 生まれた子はどうするの?あなたが全員飼ってやれるの?自問自答の繰り 返しだ。 生まれたものに対しての責任をどう取るかにすべて終始する。

1.生まれてくる子犬の健康面 はなが産む子犬たちを私がすべて飼うわけではない。すべての子犬を新しい飼い主 さんに渡すことになる。そこでのはなの大切な子犬は私が責任を持って幸せを保証 してやらなければならない。新しい飼い主さんを見つける以前にその子犬が健康 であることが重要になってくる。

動物病院時代、股関節に問題のある純血種をたくさん見た。雑種には見られない現象であった。なぜだろうか?世の中に”素人の繁殖”が横行しているからである。 繁殖知識もないまま友達同士の犬、ただ同じ犬種だから交配して生まれてくる子犬 に性格的肉体的に欠陥が出るのである。仕方がないと言って全部の子犬を自分のところで責任を持って飼えばいいのだが得てしてその犬を人に飼ってもらうことにな る。身体的欠陥が現れるのは子犬時代もあるがある程度育ってからのことである。 もう新しい飼い主はその犬を手放すことなど出来なくなっている。そしてその犬 と飼い主の犬の寿命が果てるまでの闘病生活が始まる。これは完全に繁殖者の 責任である。子犬、新しい飼い主の幸せな生活の責任は繁殖者にかかっている。

2.生まれてくる子犬達への責任 はなに赤ちゃんを産ませたい・・・・心配なことは

1)子犬の引き取り手が居なかったらどうしようか。。。。

マラミュートの子犬は大きくなる速さが尋常ではない。毎日「ぎぎぎぃ」と 音がするようにでかくなる。そして多産である。 残っちゃったらどうしよう。。。10頭のマラミュートとここで暮らす・・・ 笑いが止まらない・・じゃない。えらい事になる! でも、いろいろ考えたあげく出た結論は”みんな飼っちゃえ!”

2)生まれてきた子犬が病気、先天性疾患持ちだったら。。。。。

それを心配し始めたら本当にきりがない。 犬の検査 アイチェック、OFA、心臓検査、血液検査などいろいろあるのだが、 それで100%分かることではない。遺伝子疾患をもってないらしい・・・程度 だ。どれもその個体に出ているかを調べるものばかりで潜在的に持っている かはわからない。

はなの繁殖に協力してくれるブリーダーと何度もはなの繁殖に付いて話し た。この先天性疾患が出たら・・・の私の過度の心配に

ブリーダーは

『そうならないような繁殖を考える、最高の努力をした後にもし万が一病気が 出たらその子犬に何をしてやれるかを考える。その覚悟ができないなら はなに子供を産ませるのはやめる。』

ときっぱり。

これまた出た結論は完全回収。

万が一、問題が出たら頭を下げて新しい飼 い主から引き上げる。繁殖の結果新しい飼い主を闘病生活に巻き込むのは 絶対におかしい。

3)子犬が新しい飼い主のところで不幸だったら。。。

はなの繁殖の結果生まれる子犬は10頭弱。その子犬達の幸せを私が考え る。おこがましいようだが私が取り上げる大切なはなの大切な子供が不幸に なるのは許さない。で、その犬達の幸せは何だろうか?永遠のテーマになっ てしまう。

最低限言える事は子犬の行く先とは連絡を取り続け何かの理由で その犬を手放さなければならなくなった場合理由を聞かずに私は回収する。

犬が幸せになる飼い主でなければ渡さない。犬が飼い主を不幸にするなら犬を 戻す。犬が不幸になるなら犬を戻す。

 

はなの子犬を私が回収する可能性があるので、私はななの子犬を1頭も手元に は残さない。

そして、今の私が回収できる、幸せを保証してやれる犬の数は はなの一回の繁殖で生まれる犬ぐらいなので最初で最後の繁殖となる。 ブリーダーを職とするのは到底無理である。

これが最近やっと決心できたのではなの繁殖を考えている。

そして、はなが世の中に送り出した子犬の数だけを私が生涯かかってレスキュー で回収する。これが私の繁殖に対する考え方と決心である。 繁殖技術のことは私は素人なのでそれを職としているブリーダーの指導の元で 行うこととなるが、それ以降の子犬に対する責任は私が取れる。まずの第一歩として、はなに健康 な子犬を産ませることである。

どの時点かで繁殖はあきらめることになるのかはわからないが、はなの子犬達の最後の一頭が寿命を終えるまで私のこの長い話は続く。