はなの繁殖で感じたこと

 
 

 

はなを繁殖して思ったこと

・・・2001年2月はなは11頭の子犬を産んだ。私がしたかったことの1つである「繁殖」であった。

この繁殖に関して感じたことはいろいろあった。年末寒い中グレイとの交配を経て、妊娠したのかしないのか?から始まり、私のことで子犬やグレイやむらはしさん、子犬の飼い主になってくれる人たちに迷惑がかからないように神経質になったり・・・白髪の増える毎日だった。

産まれてくれば11頭との豊作に「どうするんだ!」の両親の心配の声をひたすら抑え、自分も不安を抱え・・・なら全部出す努力をすればいいのに、子犬たちの顔を見ていると自分しかこの子犬を幸せにできない気がして、繁殖した責任・・・と予約もいくつかキャンセル、欲しいと言ってくる人もみんな断り・・・私はこの10頭の犬を抱えどうするんだろうか・・・とぼーっと子犬を見ていたりした。

毎日「全部出す」、「残ったら飼う」、「売らない」「全部を新しい飼い主さんにたくす・・・」のハザマをうろうろしていた。

もし6頭出産だったら予約してくれていた人に出して終了。シャンシャンの簡単な話だったのだが、さすがはなちゃん、手放しでnojiを喜ばせない。

10頭の子犬、今回は本当にいろいろ考えることも多く勉強になった。

感謝の言葉を言わなければいけない大切な方々・・・。お金が絡むことなので犬の繁殖はトラブルにもなりがちなのに加え、nojiというトラブルメーカーに飼われた犬と交配してくれるなんていっしょにトラブル抱え込むようなもの・・・なのですが、グレイの飼い主さんであるむらはしさんご夫妻が本当にいい方で、交配のお願いをを快く承諾していただいた。北海道でのグレイとの運命的な出会いから決心して交配・・・オスメスのバランスから子犬たちの体つき、性質・・・グレイとはなのカップリングは間違いなかったと再確認し、運搬用ゲージ作成にいたるまで・・・通常のオス側飼い主さんには有り得ないことまでしていただき本当に感謝の一言である。

グレイと出会えたこと、交配相手に選んでいただこと・・・それだけではなくたくさんのご協力を得て本当に暖かいアットホームな「交配から子犬の送り出し」までできたとむらはしさんには本当に感謝している。

グレイの繁殖者のKazuさんにも・・・当初からいろいろ相談に乗っていただき、そして生後4日のモグラを一番に見に来たのが・・・北海道からのkazuさんだったという”変態ぶり”本当に呆れる人だ。

そして・・・はなの性格形成を失敗している私ははなの子供達には社会性を持たせ、どんな誰が触っても安心して身を任せられる犬に育って欲しいと切に思っていた。見たいとおっしゃってくださる方、そしてこちらからもお願いして子犬たちを触ってもらい、たくさんの犬にも会わせていただき、子犬たちに少しは安定した性質のスタートを持たせられた。これもたくさんの人の協力でなしえたことである。私もはなも本当にみなさんに感謝しなければいけない。

幸せな子犬たちである。

無事子犬を送り出して思うこと。私の当初の目的であった「繁殖の唯一の目的はその犬種をよくすることである」これはどうだったのだろうか・・・はなとグレイの子犬たち全部がスーパードッグ・・・なわけはない。

1頭出たら御の字なのだろう。

後天的につける社会性、性格などは私がなんでもする、なんとでもしてみせる。

しかし血統上に持っているものは先天性であり生まれてから消すことはできない。ここであえてどの犬がどうだという判断は飼い主さんもいらっしゃることなので差し控えるが、繁殖者としては一番厳しい目で子犬たちをマラミュートとしてどうなのか判断しているつもりだ。それが私の繁殖のすべてでもないが0でもない。

「はなの子供が見たい」でスタートした話ではあったがベストの道を歩けた繁殖だったと自負している。

私はここで出した10頭の犬の完全フォローを約束する。