カイさんさきさんnojiはこの3人は三十路越え花の独身マラミューターの3人である。以前私のうちに泊まりに来た時、予定では1泊2日のはずだったが外にも出ず3日間ぐだぐだ飲み続け、最終的に『魔女の飲み会』となってしまった3人だ。
「そういえば30過ぎてから幽霊も見ないし金縛りにも遭ってないわ。」
「金縛りになってても寝てるんじゃないの?」
ほとんど犬の話もなく馬鹿話の連続だった。そう、鶏頭の缶詰を開けて騒いだのもこの時であった。そんな3人が「寒いときにキャンプをしてみよう」なんて言い出し実行となった。
私も年末に控えた北海道の野宿旅行のいいリハーサルになると思っていた。
その2日は地元の人も驚く寒さ&雪だった。冬山登山をしていた私はイメージとしてテントの中でシュラフに包まりながらのキャンプだった・・・カイさんさきさんのイメージしていたキャンプは・・・『普通のキャンプ』タープを張ってテーブルを置いて椅子を出して普通にキャンプだった。
私たちは極寒仕様の犬を飼いながら・・・この寒さをマジで心配していた。
犬たちのために車のエンジンはかけておかないとだめか?とか真剣に思っていた。
そんな私たちの心配をよそに犬は元気100倍、走り回っていた。
何しろ驚いたのは犬たちのうんこの調子いいことだった。体の中に体温を蓄えるような仕組みになっている犬たちの構造では名古屋の気温は高すぎて冬以外は下痢気味である。
しっかり硬いうんこを見て感動さえ覚えた。
晩餐も進み、私がトイレに立ったときだった。
戻ってきた私が椅子に座ったときカイさんさきさんが「な〜んだ」とがっかりした。カイさんは私の椅子にブーブークッションを仕掛けていた。
私は36歳になって−10℃になろうとしている極寒の中ブーブークッションを仕掛けられた。
ブーブークッションである。
ブーブークッション・・・。
ご要望にお答えして座りなおし、湿り気のある音をご披露した。
そんな中優は私の後ろで雪の上で丸くなって寝ていた。優が立ち上がった跡は優の形に雪が溶けへこんでいた。まさにアラスカンなシーンであった。夜例のごとく私が一番に睡魔に襲われ寝ようとしていた。さきさんはホカロンのスペシャリテとして体中に9個(この奇数が後に掲示板で問題にもなった)のホカロンを貼った。私も2枚貰って背中に貼って寝た。
これが尋常ではない暑さを引き起こす。
夜中私は背中が燃えるような感覚で何度も目がさめた。さきさんは暑くて夜中中にほとんどのホカロンを剥がしたようだ。
私はおニュ〜の−20℃まで耐えられるシュラフ。さきさんは布団を何組か紐で縛った即席シュラフ。効果はさきさんの布団紐で縛る形の方が寝心地、保温、上のようである。
私たちのこのキャンプはマニア向けの様相を呈してきていた(^^ゞ
優はテントの中で私に沿い寝をしていたがこれも暖かかった。凍死することなく無事私たちは目覚め朝日を見ることとなり寒さには相当自信をつけた私たちだった。。