優のホームスティ
アリスクラブのひなかーさんちに優をホームスティに出した。
アリスクラブと私の付き合いは思い起こせば・・・・3年?4年前にさかのぼる。はなをショーに出したときハス馬鹿さんから紹介していただいたクラブであった。はなと私は異色コンビでアリクラの集まりに顔をだしていた。
優たちが初めてお世話になったのは1ヶ月の子犬のときだった。アリクラで集まりがあるというとたくさん人が集まるので触ってもらうにはもってこいでお願いした。コタロー、デリカ、モモ子、優が一陣として出かけ、その後巣立ちの直前10頭まるっと集まりに参加したことがあった。コーギーたちにまみれ遊んでいた。
そんなアリクラのメンバーのひなかーさんちに優のホームスティをお願いした。なぜ人に犬を託すのか・・ホームスティに出すのか不思議に思う方もいらっしゃるだろう・・・・。
理由は2点。
<1点目>
マラミュートはワンオーナードッグ、一人の飼い主の言うことしか聞かないと言われている。小型犬ではフレンチブルがこの部類だろう「ただ1人の飼い主に愛されるために生まれてきた犬」だ。マラミュートは橇で使われていた頃の名残りで彼らに信頼されるのは1人のマッシャーだけということだろう。
しかしこれはあまりよろしくないことでもある。特にはなと私のように1対1の関係になっている犬はよくない。
サラ優を残した時点で私は常にこのことを考えていた。
はなが人に噛み付いたときにマラミュートのメーリングに相談したことがあった。マラミュートを飼う環境として私とはなが2人で暮らしていることに問題があると何人かに意見をもらった。
はなは私のみを信頼して他からはなに差し伸べられる手を排除し心を許しているのは私だけだった。安心して触れるのは私と家族だけだった。私と同じように1対1での関係を持っていたマラミュートが飼い主が変わって死んでしまった例を数例知ってる。食事を取らなくなり衰弱死してしまう犬がいた。
はなは実家の家族には心を許しており私と同じ気持ちで接することができる。はな1頭だけだったら私に何かあったときはなを実家に託すことができるが、3頭になっている今は実家だけではなく兄弟親戚を頼らざるを得ないだろう。
そのときに私と離れたことによって体調を壊したり危険な行動に出たりする犬であってはならない。サラは底抜けに明るい犬なのできっとどこでも平気で暮らしていくだろうが、優は違った。
私を常に目で追い続け、他の2頭と自分が違う扱いを受けたときに彼女の自尊心は満たされていた。優には私からの独立と彼女の自立が必要だった。
優には優のことを愛している人が私以外にも存在することを教えてやりたかった。
はなはもう私以外の人間からの愛を受け取ろうとはしない。育てることを失敗した犬だった。優にはなと同じ道を歩ませるわけにはいかない・・・・。優がどこに一人で出てもその先で愛され安心して暮らしていける犬になって欲しかった。
<2点目>
優は小さい頃から怖がりだった。はなの警戒の唸り声で一番に逃げ出し怖がる警戒心の強い犬である。そんな彼女に私が与えてやれないのはたくさんの人間との接触・・・特に人間のオスとの接触だった。
私の犬は人間のオスは苦手だ。
優はショーにも出し始めていたのだが、へなちょこ具合は著しく会場に行くのだけでも回を重ねるごとに歩けもしなかった。1つでも多くのことを経験させて優に度胸をつけさせたかった。
最初のホームスティの前に優が犬も家族もたくさんいる中で平気で暮らせる・・・そんなことは想像もできなかった。
そんな時、ひなかーさんが優をホームスティで受け入れてくださると言うのでご好意に甘えることにした。優はひなかーさんちでこれからもみんなに愛され心を許す犬になって欲しかった。
自分の犬を出す私にも他の人たちと暮らす優にも・・・そしてマラミュートを初めて飼うひなかーさんちもチャレンジだった。
■1回目のホームスティは優10ヶ月の時
コーギー達ともうまくやり・・・散歩中も突然固まり動かなくなり立ち往生など愛嬌(?)混じりでなんとか1週間を過ごした。