北海道放浪の旅3

 
 

北海道放浪の旅

1999年10月07日(木)

車内ではなの吐く息が白くなってくる。北海道の冬は足が早い。昨日も結局なんだかんだで1日以上稚内にいた。私は稚内を相当気に入ってしまった。町のサイズ・雰囲気本当にいい感じである。

そして・・宗谷岬は結構感動した。本当に北の果てという感じがしてあの地図で見ているはしっちょに立っていると思うと本当にこの先を確かめたい!という衝動にかられた。

そしてその帰りに宗谷の丘を抜けて走った。ここは稚内に行く機会がある人には絶対に尋ねてほしいスポットである。この丘はいったいどんな時代を越えてきたんだろうと思わせる風景だった。冬、雪が降った中で・・・夏、緑があふれる中でどんな時代を見てきたんだろうと思わせる風景だった。

名古屋の街中の風景と同じ時代のものとは思えないものだった。稚内・・・宗谷。北海道に来て、毎回たずねられる場所ではないが、私の中で特別なものとなった。

サロマ湖畔にて朝食をすませた。はなは相変わらず何も食べないので『必殺!』チャム缶のやわらかい餌を混ぜてやってみる。でも、やわらかいところを選んで1口2口・・食べての変わらずの感じです。フードをこのまま捨てて帰るのか?

稚内市の朝焼け

 

犬そりの記念碑の前で・・

そう言えば名古屋港にもタロジロの記念の何かがあったはずと思い出しつつ・・

 

宗谷の丘。

一度行って見てください。写真では表せないところです。本州の人間の入植前は北海道はどんなだったのだろう・・・開発になる前の日本はどんなだったんだろう・・・と思わせる光景でした。
 

地球上で道路によって寸断されていく土地は動物たちには狭くなるばかりなんだろうね・・・。

 

    

1999年10月08日(金)

リミットがないので人と話したり遊んだりでここのところまったく道が進まない、今回は全然距離走っていないなぁ。ぶらぶらしているのでこちらの人も話掛けやすいようですし、なんせはなを連れているので声を掛けずにはいられない様子。

話をする人にこちらに定住するための方法を聞いているのだが、なぜだか最後は嫁を探している人を紹介してくれる話になってしまう。

「ここらじゃこのくらいの犬1頭や2頭なんでも苦にもならんぞ!」

はなは苦にならなくても私を受け入れられるのはマニアかマゾしかいない・・用は冬を女一人では越えられないとのこと。

内地産まれの女に絶対無理だと言われた。納得もできる理由である。・・・はなの分厚いコートを見るためにnoji北海道に嫁にくるか??ちと違う・・・今朝は知床まで入れた。

はなは外で遊んでいたところカラスの一団に襲われ、応戦はしたものの「ひ〜〜〜〜っ」と車の中に逃げ帰ってきた。が、すぐ外に出ては襲われ帰るを繰り返している。

カラスは怖いよ〜ん、はなちゃん。

流木を拾って遊び、広いところを走り回りこれまた半永久的に遊ぶ

はなにとってはどこでもいいのかも知れないが、広く自由に走れる場所が多く 走っても体が熱くならない気温はやはりここが一番である。

 

熊か〜と思いつつ知床を走っていたらヒグマの生息地という看板を見て・・「はな!ヒグマだよぉ!」と声に出してしまった。「ツキノワグマとかじゃないのよ、ヒグマ!グリズリ−の世界!」『ヒグマを見かけても餌をやらないでください。』の注意書きに、

「餌って右足とか左手とかかねぇ!うきき!!」と興奮気味にはなに話し掛けてしまう。

車から降りてヒグマに餌をやるシーン見てみたいもんだ。

何があるか良く分からないまま・・・カムイワッカの滝へ行った。登っていく、はなは大好きな川登りのはずなのにあまりその気ではない・・・・私も登って行くと気が付いた、川は水ではなく温泉の湯が流れていた。そりゃ嫌だよねぇ。と言いながら私はその温泉に入りたかったので上りつづける。

しかし、途中の一枚岩にはなを登らすのを断念。滝の水熱くなって来てたのできっと近くまで来ていたんだろうけど・・はなが降りるのを考えるとこれは登れない。

『登山』私ははなと一緒にしたかったことでできなかったことである。犬は降りれないと判断すると最後、飛んでしまう。平地ならいいが飛び降りる先も岩地である場合怪我をさせてしまう。

ここで断念、引き返すことにた。まあぬるい滝の水に2人とも温泉気分は味わったからよしとしよう。その後、なんだか中途半端な気分の2人は知床5湖を散策。歩くのが2人とも早いのあっという間に回ってしまった。はなの足跡が犬にしてはでかいし熊にしては小さいと観光客の間で話題になっており戻ってからはなを車につないでアイスクリームを買いに行っている間にはなは人に囲まれて耳をさげていた。「でかい!」に始まって最後はイングリッシュシープドックを飼っていたと言うご婦人のシャンプーが大変だったという話の独壇場だった。

側にはキタキツネも来てたのになんだかねぇ。私はそっちの方が気になったよ。

巨大おあずけの図

 

写真用のはく製の一群

その中ではなの記念写真を撮ろうと思ったのに動かない彼らにほえてほえておしまい。
なんでこっち見ないんだよぅ。
    

 

羅臼岳をバックに。知床峠で

 

 

阿寒に入る。

今日は「旅の疲れを取ろう」とタイマイ叩いてホテルに泊まることにした。フロントの人が「お一人様ですか?」と尋ね、はいと答えると怪訝そうな顔をするわけでもなくキーを渡してくれた。車に戻ろうとすると「お車駐車場に入れますので鍵を・・・」と言われ「犬が乗っているので場所さえ言っていただければ自分で止めます」と2人で車のところまで行き・・はなを見て納得してもらう。

夕食を一人で食べた。

野宿旅行でどうしても嫌なのがこの一人で食べる食事である。犬でも一緒に焼きそば食べている方が100倍おいしい。

カニも一杯ついていたがほとんど残して部屋に戻る。せっかくゆっくり寝ようと思ってのホテルだったのにガキらが廊下を走り回りうるさいわ、久々のベッドで寝付けなく・・・ずっと起きていた。

「子供を放していいのならはなを廊下に放すぞ!」

本当に放浪の旅が体に染み付いてきたようで車の中でしか寝れないなんて・・・いかんいかん。こりゃ今日は眠いぞ・・・。